平成27年5月9日(土)  目次へ  前回に戻る

「ハタラく?だれが?」

金曜日に大事件出来で月曜日から大変なのに、来週はそこから5日も平日がある。どうやって乗り切るのか・・・。

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むかしむかし。

東海に菑丘訢(しきゅうきん)という勇士がおりました。

ある時、

過神淵、使飲馬。

神淵を過ぎ、馬に飲ましむ。

不気味な淵を通り過ぎたとき、そこで馬に水を飲ませた。

すると、

馬沈。

馬沈む。

馬は、なにものかに引きずり込まれて水中に沈んでしまった。

これを見た菑丘訢は、

「何かおるぞ!」

と叫ぶや、従者たちが止めるヒマも無く、

去朝服抜剣而入。

朝服を去りて剣を抜きて入れり。

朝廷に出仕するための儀礼用の服を脱ぎ捨て、抜き身の剣を手にして、淵に「どぼん」と飛び込んだ。

「おお、とのさま」

と従者らは淵を覗き込むばかり・・・

いつまで経っても浮かび上がって来ませんので、従者たちはずっと退屈していたにちがいないのですが、

(早送り)

やがて菑丘訢は、

三日三夜、殺二蛟一龍而出。

三日三夜、二蛟・一龍を殺して出づ。

三日三晩の後、二匹の水蛇(サーペント)と一匹の龍(ドラゴン)を退治して、淵から出てきたのであった。

「うひゃあ、とのさまよくぞご無事で」

とびっくりしているヒマも無く、今度は淵から上がってきた菑丘訢めがけて、

バリバリ、ドッカーン!

雷神随撃之、七日七夜。

雷神したがいてこれを撃つこと、七日七夜なり。

カミナリさまが空から降りてきて、執拗な攻撃を仕掛けてきた。これと闘うこと七日七晩。

ようやく追い払ったが、

眇其左目。

その左目を眇す。

さすがに左目を傷つけられていた。

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以上。晋・張華「博物志」巻七より。ほんとの話かどうか今となってはわかりません。が、しかし・・・、この人みたいにがんばれば、合せて十日十晩働き続けることができるので、五日の平日も乗り越えられるのではないだろうか。いや、そんなこと普通の人間に出来るものなのか。一方、従者たちはハラも減るし、御主人は闘っているのでみんな寝てしまうわけにもいかないから交代で寝ていたりしてたんですかね。

 

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