(パンに手紙が仕込まれているカモ)
昨日から会社に行かないことにしています。今日は昼間、何回も会社から携帯に電話がかかってきていたが取らなかった。
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晋の末、安帝の義熙年間(405〜418)のことでございます。
会稽・東陽の官吏李滔が、都の建業に公用があって出かけた。
留守中のある日、李の妻、「徐君」という神様の廟の前を通りかかって、
請乞恩、抜銀釵為願。
恩を請乞して、銀釵を抜きて願を為す。
「何かいいことがありますように」
と、銀のかんざしを髪から抜いて捧げものにし、願掛けをしたのであった。
それから家への帰ろうとして、近所の橋を渡ったとき、
有魚跳落婦前。
魚有りて跳ねて婦の前に落つ。
魚が水中から跳ねあがって、妻の前に落ちてきた。
「これはいいことがあったわね」
と捕まえて早速料理することにし、
剖腹、還得所願釵。
腹を剖くに、願うところの釵を還し得たり。
魚の腹を割いてみたところ、さっき神様に願掛けをしたときに捧げた銀のかんざしが出てきたのであった。
「あれ、まあ、還してくれたんだ・・・」
しばらくすると建業でクーデタがあって、夫が巻き込まれて死んだという知らせが入った。
まことに義理堅い神様もいたものである。
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南朝宋・劉敬叔「異苑」より。
携帯電話、魚の腹に入れて会社に送ってやろうかな。うっしっし。