平成26年9月17日(水)  目次へ  前回に戻る

←旅ゆく両生類を見かけたら吉兆!かも。

今日はひどい失敗もした。疲れた。・・・なのに週末まであと二日もあるのである。

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六朝時代の記録によれば、四川・成都に「義鼠」(友情に篤いネズミ)というものがいたそうである。

すがたかたちは普通のネズミとほとんど変わりが無いのであるが、

短尾毎行遞相咬尾、三五為群。

短尾にして、つねに行くに遞(たが)いに尾を相咬みて、三五群を為せり。

シッポが短い。そして、いつも行動するときには、三匹から五匹ぐらいで一塊になって、おたがいのシッポをくわえて移動するのである。

おそらく円形につながってぐるぐる回りながら、全体として移動していくのでしょう。

驚之則散。

これを驚かすにすなわち散ず。

びっくりさせるとバラバラになる。

バラバラになって逃げて行くそうです。

なかなか愉快ですよ。

このネズミ、単に愉快というだけでなく、

俗云、見之者当有吉兆。

俗に云うに、これを見る者はまさに吉兆有るべし、と。

土地のひとびとによれば「この義鼠を見かけたら、いいことが必ずある」というのであった。

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南朝宋・劉敬叔「異苑」巻三より。

見るだけでいいことがあるのなら、おいらもこのネズミを見たいものである。・・・いや、見た、ということにしてしまおう。そうやって明日に何かの希望がある、と思い込まなければ、今日は悔恨と屈辱で眠ることさえできないであろうゆえに。むにゃむにゃ。

来たり見よ、シオンの娘、

わが心は荒れ果てて

汝(な)がふるさとの都のごとし。 (佐藤春夫「心の廃墟」)

 

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