お彼岸だけど、今日も飲み会。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
閑話休題。昨日の続き。
・・・「ひかりの球」は、
自東南来、離地約三五尺。
東南より来たり、地を離るること約三五尺なり。
東南の方向から来て、地面から1〜2メートルのところを進んでいく。
ちょうど運河の上を、西の方へふわふわと飛んでいるのである。
ただし、この時点では、わしは
漕河有官舫往来、弗怪也。
漕河には官舫の往来有れば、怪しまざるなり。
運河では、まだ公用の船が行き来している時間でもあるから、おそらく船の灯りであろうと思って、特段不思議には思っていなかった。
ところが、ひかりの球は、
俄而化為数百盞、鱗次高下如一。
俄かにして化して数百盞となり、鱗次して高下は一の如し。
突然、ぱっと別れて数百の光る円盤となったのだ! ウロコのように並びつながり、一緒になって高くなったり低くなったりしたのである。
時月色正明、遠眺並無帆檣、亦不聞揚鈴声。始怪之。
時に月色正しく明にして、遠く眺むるに並びに帆檣無く、また揚鈴の声を聞かず。始めてこれを怪しめり。
このとき、月はほとんど満月で、皓皓と明るく光っていたので、その光をすかして遠くから見てみても、どうもそのあたりには帆も帆柱も見えない。また、船の移動の際に鳴らすドラの音もまったく聞こえない。ここに至ってさすがのわしも気味悪くなってきた。
「いったい、あの円盤は何だ?」
と―――
已而倏滅。
すでにして倏滅す。
突然、ひかりの球は一次に消滅した。
「消えた?」
と思ったが―――
倏一燈復起、更多於前。
倏(しゅく)として一燈また起こり、更に前より多し。
突然にまた、一つだけ球が現れ、それに続けて次から次へと増え始めて、さっきよりも多くなってきた。
「うわわわ」
と驚いていると、
頃之滅。
頃之にして滅す。
しばらくしたらまたすべて消えてしまった。
それきり、復活することは無かった―――。
さて、いったいこれは何であったのだろう。それから数十年になるが、わしはその類のものを再び見たことがない。
燈皆紅色、如人間蝋炬、非燐火也。
燈はみな紅色にして、人間(じんかん)の蝋炬の如く、燐火にはあらざるなり。
ひかりの球はすべて赤く、世俗のろうそくの灯の色のようであったから、(青白く光るという)いわゆる「火の玉」である燐の火では無かったのは確かである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
清・徐崑国「遯斎偶筆」巻上より。
○○の話では・・・、とか、××のじいさんが・・・、といった伝聞では無くて「自分で見た」というのがすごく重要。ほかに例をみない迫真の証言である。
ということは真実であろう。NASAが正体を隠しているやつかな。最近(ウクライナの情勢悪化以来)、また多くみられるようになったということですからね。