荷造りでたいへんなんです。疲れている。しごとで大ミスしてクビになるかも。
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乾隆五十年。といいますと、西暦では1785年になります。この年の夏は江南でひでりがあり、ために翌年の春には各地でコメの値段が騰がり、飢えた民が街道にたむろするようになった。
そんなとき、江南の斗山郷の田圃に
忽生一種黒土。其色微黄而帯白星。
忽ち一種の黒土を生ず。その色、微黄にして白星を帯ぶ。
突然、特別な黒い土が発見された。その黒土、少し黄味がかかり、白い点々がある。
この土に水を混ぜて
可以做餅煮粥、頗清香、食之亦飽。
以て餅(ぴん)を做(つく)りて粥に煮るべく、すこぶる清香あり、これを食らうにまた飽く。
捏ねて団子にし、お湯に入れて煮て食べることができたのである。たいへん香ばしく、また腹もちがよいのだった。
このため附近の人民らが何万と集まって土を取去った。
同じころ安徽省の管内でも土中から穀物が出た。
其色純黒、至数万石、活人無算。
その色純黒、数万石に至り、人を活すること算うる無し。
こちらは真っ黒であった。数万石もの量が掘り出され、これを食べて生き延びた者は数え切れないぐらいであった。
この二つ、一方は「土」、一方は「穀物」と記録されているが同じものだったのかも知れない。当時、このことは皇帝のお耳にも達し、そのことを詠まれた御製の詩があったということである。
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清・梅渓先生・銭泳「履園叢話」巻十四より。
粘菌じゃないかなあ・・・と推測しますが、いずれにせよクビになってほんとに困ったら土を食えばいいのではないか、ということに気づきました。
というか、わしはカスミで腹いっぱいになるから問題ありませんのですがのう。