感情無し。明日から、コワい。
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南北朝の北魏の国でのこと。
中書侍郎にまでなった盧元明というひとが、
夢友人王由携酒就之言別、賦詩為贈。
友人・王由の酒を携えてこれにつきて別るるを言い、詩を賦して贈を為すを夢む。
友人の王由がお酒を持って彼のところに現れ、お別れのあいさつをするとともに詩を作って贈ってくれるという夢を見た。
覚めてからもその詩の中の十文字だけは覚えていた。
自玆一去後、 これより一たび去りて後、
朝市不復遊。 朝市にはまた遊ばず。
ということで、これから行ってしまうので、
朝廷とか街中とかにはもう来ないよ。
盧元明、親しい者たちにその夢の話をして、ため息ついて言う、
「さて、
由性不狎俗、旅寄人間。
由は性、俗に狎れず、人間(じんかん)に旅寄す。
王由は俗物どもとはなかなか付き合えない男で、外界から人間世界に旅してきただけのようなやつである。
その彼が夢に出てきて、しかもこんな詩を作ったのだ。
必有他故也。
必ずや他故有らん。
必ず、何かが起こっているのであろう」
と。
経三日、果聞由為乱兵所害。尋其亡日、乃是発夢之夜焉。
三日を経て、果たして由の乱兵の害するところと為るを聞く。その亡日を尋ぬるに、すなわちこれ夢を発するの夜なり。
三日後、はたして王由が兵乱の中で殺された、という報せが届いた。何日に死んだのか確かめると、やはりというべきかその夢を見た夜であったのだ。
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唐代の「夢記」という本に記載されていることなのだそうです。(「太平廣記」巻277所収)。
今日はお通夜に行ったりしてました。
わたしもはやいとこ「朝市にはもう来ない」ようにはしたいと思っておりますが・・・。