にゃん、にゃん、にゃん。今日は「ネコの日」にゃ〜。・・・という以前に今日は竹島の日。韓国政府は遺憾の意を呈した。
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とりあえず朝鮮漢文を読むことは禁じられなかったようなので、昨日の続きでございます。昨日はずいぶん引っ張ってしまいましたが、実はあんまりエロではないのでございます。殿方のみなさまにはまことに申し訳ございません。
老翁に躑躅の花を捧げられてより二日目、江陵への途上、純貞公と水路夫人の御一行は再び海に面したあずまやで昼飯を食うていた。
そのとき、海面突然に盛り上がり、
「へっへっへ、いいおんなだ、いただくぜ!」
と天も割れんばかりの大音声とともに
海竜忽攬夫人入海。
海竜たちまち夫人を攬(と)りて海に入る。
海の龍が現れて、あっという間に奥様を捕らえ、そのまま海中に引きずり込んで行った。
「おお!」
さすがの純貞公も地面に倒れ、どうすることもできなかったのであった。
すると、
又有一老人。
また一老人有り。
またまた、じじいが一人現れた。
一昨日のじじいとは別人である。
じじい曰く、
故人有言、衆口鑠金。今海中傍生、何不畏衆口乎。
故人言有り、「衆口は金をも鑠(と)かす」と。今、海中の傍生、何ぞ衆口を畏れざらんや。
いにしえの人はこう申しておりまする、
「みんなで同じことを言えば、黄金のような硬いものでも溶けてしまうだろう」
と。現代の、あの海中に棲息する異常な生物も、ひとびとの言葉を恐れないことがありましょうかのう。
―――「衆口、金をも鑠かす」とは、チュウゴクの古代説話集「国語」の「周語」(周国の話)に載せられている諺語(ことわざ、言い回し)である。すなわち、
衆心成城、衆口鑠金。
衆心は城を成し、衆口は金をも鑠かす。
みんなの心が一つになれば、堅固なること城砦のごとくなろう。みんなの口でいっせいに誰かをそしれば、君主がそのひとに黄金のように固い信頼を懐いていたとしても、溶けて不信感を持つようになるであろう。
と。じじいの使い方は本来の意味と少しズレていますので念のため。―――
「なるほどのう」
純貞公、このじじいの言葉に、はたと気づき、付近の人民を集めて
作歌唱之、以杖打岸。
歌を作りてこれを唱い、杖を以て岸を打つ。
歌を作ってみなに歌わせ、杖で岸辺を叩いて拍子をとった。
その歌に曰く、
亀乎亀乎出水路。 亀よ亀よ、水路を出だせ。
掠人婦女罪何極。 人の婦女を掠むる、罪何ぞ極まらん。
汝若悖逆不出献、 なんじ、もし悖逆にして出献せざれば、
入網捕掠燔之喫。 網を入れて捕掠し、これを燔(や)きて喫(くら)わん。
カメよ、カメよ、水路おくさまを海から返せ。
人妻を掠奪するとは、罪は限りなく深いぞよ。
おまえがもしも倫理に背きおくさまを返さないならば、
海に網を入れておまえを捕らえ、焼いて食べてしまうぞよ。
海竜に対して「亀よ」と呼びかけているのは龍と亀は同種のドウブツとされていたからですね。(←ほんとですよ)
歌を七回繰り返すと、波高く逆巻き、海中よりまたまた龍が出てきて、
「いやあ、申し訳ございません、勘弁してくださいよ〜」
と言いながら
奉夫人出海献之。
夫人を奉りて海を出でてこれを献ず。
おくさまを頭上に載せて海から出、これを返したのであった。
ああよかった。歌の力が龍の心を和らげたのでしょう。
公、問夫人海中事。
公、夫人に海中の事を問う。
純貞公は、おくさまに「海の中はどんなだったか?(ヤられたのか?)」とお訊ねになった。
するとおくさま、夢見るように目をうるませながら答えて曰く、
七宝宮殿、所饍甘滑香潔。非人煙火。
七宝宮殿、饍(くら)うところは甘滑にして香潔。人の煙火にあらず。
七種の宝で飾られた宮殿がございました。勧められた食べ物は、おいしくってつるつるしてて、香ばしくって清潔。ニンゲン世界の料理ではありませんでしたわ。
と、ヤられたかどうかについてははっきり答えなかった。
ただし、
夫人衣襲異香、非世所聞。
夫人の衣襲に異香ありて、世の聞するところにあらざるなり。
おくさまの衣服にはこの世で嗅いだことにないすばらしい香りが染みついていた。
このことから、純貞公はおくさまが竜王に身を任せたことを確信した、とかしなかったとか。
かくのごとく
水路姿容絶代、毎経過深山大澤、屢被神物掠攬。
水路の姿容は代に絶し、つねに深山大澤を経過するに、しばしば神物に掠攬さる。
水路夫人のスタイル・容貌は絶世のものがあり、深い山中や大きな池のそばを通ると、たびたび神怪・精霊の類に拉致られてヤられたのであった。
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高麗・一然「三国遺事」巻二より。
ということで、この程度のエロでちたー。ごめんなちゃい。おいらコドモなので許ちて。なお、今日はなんと6人もの女人と食卓を囲んでまいりました。そのうち三人はコドモ。おいらもコドモだからコドモの方が多かったのでちた。