頭が割れる〜。宴会、予定どおり一時間で切り上げればよかった。(>_<) 若いムスメとかもいたのでつい長居してしまい・・・。
・・・・・・・・・・・・・・
梁の陶弘景(陶隠居)の「名医別録」に曰く、
むかし、三人の男が、あかつきに霧の中を出かけた。彼らは道に迷ってしまい、一日山中をさまよった。
この三人のうち、
@
空腹者死。
空腹者は死す。
何も食べずに出かけた者は死んだ。
かわいちょう。
A
食粥者病。
粥を食らう者は病む。
おかゆを食べてから出かけた者は体調を崩した。
しかし、
B
飲酒者無疾。
飲酒者は疾無し。
お酒を飲んでから出かけた者はけろりとしていた。
すなわち、酒の性質は「熱」なのであるという。
すさまじく寒く、海さえ凍るときでも
惟酒不冰、明其性熱独冠群物。
これ酒のみ氷らず、その性熱にして独り群物に冠たることを明らかにす。
お酒だけは凍らない。これはその性質が他の物より飛びぬけて「熱」であることを示している。
のだそうでございます。
「内経」十八巻は房中術について説いた専門書であるが、その開巻劈頭に、
古代のひとびとは何百年という長寿であるのに、後の世のひとが若死にするのは、現代の人が
以酒為漿、以妄為常、酔以入房、其為害如此。
酒を以て漿と為し、妄を以て常と為して、酔いて以て房に入る、その害たることかくの如し。
お酒を飲み物とし、いつも醒めきっておらず、酔ったままでベッドインしてお楽しみになるからで、そのことの害はこのようなことになるのである。
気をつけねばならないのでございます。
五代・王仁裕の「開元天宝遺事」にいうに、唐・玄宗皇帝のころ、宮中・興慶池の南畔には葉むらさきに茎あかき草が生えていて、
有酔者摘葉嗅之、立醒。
酔う者、葉を摘みてこれを嗅ぐあれば、たちどころに醒む。
酒に酔った者はその草の葉をつみとり、その匂いをかぐと、たちどころに醒めた。
その草を「醒酔草」といい、皇帝も貴妃も宿酔のときにこれを用いたという。
あるいは唐末の李徳裕は「醒酒石」というものを持っており、
酔則踞之。
酔えばすなわちこれに踞(うずく)まる。
酔うと、この石の上に座るのであった。
そうすると酒酔からの回復が早くなったのである。(このこと、「五代史」に出る)
ただ酒酔については醒めるのが早いのがよいのか遅い方がよいのか。難しいところである。
・・・・・・・・・・・・・・
房中で活躍しようという人は早く醒める方がよいのでしょうなあ。
以上の引用は、宋・竇苹(とう・へい)の「酒譜」(性味第十)による。酒に関する古今の著述を引用した専門書である。こんな知識を集めるぐらいなら、自ら飲郷に旅するにしかず、と思うけど、知識そのものが好きでたまらないひとは多いですからしかたないですなあ。
お酒は気持ちはよいのですが、頭痛くなるので困るんるん。なお、わしはもう房中は関係ない。