週末だが・・・。
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―――君は、「野狐」(やこ)を知っているか?
と突然訊かれました。
はあ?
とたじろいでおりますと、その人曰く、
―――古い書物には「野狐」は「紫狐」(しこ)とも書いてあるのだが、これは
夜撃尾火出。
夜、尾を撃てば火出づ。
夜中に尾を叩いて火を出すことができる。
はあ?
この人は何を言っているのであろうか。
―――彼らは夜更け、その灯りの中で、
戴髑髏拝北斗。
髑髏を戴きて北斗を拝す。
ドクロを頭に載せて、北斗星を拝礼するのだ。
髑髏不墜、則化為人矣。
髑髏墜ちざればすなわち化して人と為る。
ドクロが頭から落ちなければ、彼らは人の姿に化し、人界に出て妖しげなことをなすのである。
はあ。
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唐・段成式「酉陽雑俎」巻十五より。以下、九尾狐などの説話が続くが省略。
人の世にたくさんのこいつらがいるのだろう。そうでなくてどうしてこんなに怪しげなことが伝わるか。
(私ごとながら、今日はすごい勇気を持って仕事中だったのに仕事と若い衆放り出して携帯も切って、大切な人に会いに六本木へ行った。大人気無いことをしましたな。もう職場には戻れないかもね。)