2月になりましたな。
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後漢の袁起は湘(湖南)のひとである。
郷里にいたころ、お酒も飲まないのに
忽酔三日始醒起。
たちまち酔い、三日にして始めて醒起す。
突然酔っ払いはじめ、酔いつぶれて三日経って、ようやく起き上がってきた。
まだ吐く息は酒臭い。
「お酒も飲まずにいったいどうしていたのだ」
と人の問うに、にやりと笑うて答えて曰く、
与天人共飲。
天人とともに飲めり。
「天にお住まいの神仙たちと飲んでいたのだ」
と。
後、仕官して漢陽の令に任ぜられたが、昼間はいつも眠そうで、時には居眠りもしていた。なぜなら、
白日判陽、夜判陰。
白日には陽を判じ、夜は陰を判ず。
昼間は現世の事件を裁き、夜には死者の裁きを行っていた。
からだ、といわれた。これは本人も否定していなかったそうである。
在職中のある日、
忽乗雲而上天、不知所在。
忽ち雲に乗りて天に上り、所在を知らず。
突然雲に乗って空に舞い上がって行き、それからどこに行ったかわからない。
そうである。
そう記録されているのだから、単に行方不明になったのではなく、空に上るところを誰かが目撃したのであろう。
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五代・杜光庭「録異記」巻二より。
こういう話はいいですねー。あとくされも無く、心が洗われるようじゃ。ああキモチよくなった。ので、また春まで寝ます。