今日は、去年まで一緒にやっていた仲間内とジンギスカン等を食っていた。少し心が開かれた。
・・・・・・・・・・・・・・・
ニホン的なこと。
ニホン的といえば民謡ですよ。
ところで、民謡はいつごろ作られたのでしょうか。
たとえば熊本民謡とされる「東雲節」(しののめぶし)
何をくよくよ川端柳 こがるるなんとしょ
水の流れを見てくらす
東雲のストライキ さりとはつらいね テナコトオッシャイマシタカネ
は、熊本・東雲楼の女郎衆のストライキを歌った歌だとされておって、その事件は明治三十三年(1890)に起こっているのである。
・・・というように、「民謡」というのはそのほとんどが、江戸時代末期に北前船が運んだか、あるいは明治期のものである。これに対し、大正末期から昭和中期にかけて作られ、作詞作曲者が明らかとなっているものは「新民謡」と呼ばれるのである。
中には大正初年の添田唖然坊作:流行歌「奈良丸くずし」
月が出た出た月が出た セメント会社の上に出た
東京にゃ煙突多いから さぞやお月さまけむたかろ
が筑豊の「選炭場」で歌われていた「選炭節」
あなた三井のお役人 ヨイヨイ あたしゃしがない選炭婦 ・・・
と習合して、「お座敷歌・炭鉱節」
月が出た出た月が出た ヨイヨイ 三池炭鉱の上に出た
あんまり煙突が高いので さぞやお月さまけむたかろ サノヨイヨイ
となって、スコップで掘る形態模写を含んだ踊り付きの「福岡県民謡 九州炭坑節」として採録されたりするのである。(なお、改作者は伊田小学校教諭 小野芽香ともいう)
・・・・・・・・・・・・・・・・
などなど、民謡は19世紀〜20世紀の新しい歌だ、ということでした。服部龍太郎編著「日本民謡全集」(1965角川書店)など、より。
にしても、――てなこと、おっしゃいましたかねー。というフレーズは聴いているだけでハラ立ってきますね。来ませんか?