眠いんですわ。
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この世の果ての大荒山にでっかい石が立っているんだそうです。その石の上に、いろいろとこの石が過ごしてきた来歴が記されている。
ふらりと雲に乗ってやってきた空空道人がその記述を読んで、石に向かって語りかける、
「石の兄さんよ。おまえは人間界に下って、ここに書かれているような生活を送ってきたのかい。自分で言うならまだしも、彫り書いてあるということは、世の中におまえさんの経験を知らしめたい、ということなのじゃな」
石答えて曰く、
「老師、何をくだらぬことをおっしゃられるか。わざわざ漢や唐の時代のことを言わずとも、わしに書いてあることを読めば、ニンゲン世界の間違いはよくわかる」
「なるほどのう」
と老師が読みいだしましたる伝奇がこの物語―――
さて、この物語は何という物語かな?
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