今日は頭が痛い。おまけに明日からまた一週間がはじまる。だめだ。もう。
わしは暗い暗い闇の中、どろどろした流れに引きずり込まれ、もう脱け出すこともできぬ。
ああ。
この暗闇の中に、意識が溶けて行く―――
なるほど。
わしはあることに気づきまして、いそぎ九字を切った。
臨! 兵! 闘! 者! 皆! 陣! 列! 在! 前!
ぼむ!
闇が破れ、わしは自分の部屋の灯りの下に戻っていた。
「ぎいいいい」
という呻き声が天井から聞こえる。見上げると、五台山の蜘蛛ババアだ。
「うぬ、蜘蛛ババア、おのれの術であったか」
わしは続けざまに遠当ての術を二発、三発とババアにぶちこんだが、ババアもさるものだ、
「ひっひっひ、食らえ、肝冷斎!」
とわしに向かって蜘蛛の糸を吹きかけてきた。
「かかると思うてか!」
わしは枕元の九尺の錫杖を手にすると、ぶうん、と打ち振って蜘蛛の糸を切った。
ババア、ぎっとわしを睨みつけて、曰く、
「そもさん!」
「む」
「肝冷斎よ、公冶長の捕らわれたる理由如何?」(→2月7日参照)
「おう、それか」
それならとっくに調べてあります。地震の前に調べてあったが、PC壊れて更新できなかったころだ。(ちなみに、それ以来、わたしのメールアドレスにメールしていただいても、開けなくなっているのですよ。悪しからず。)
「たしか、ここに・・・」
部屋に積み上げた書物を当たったが、なにしろわしの部屋は時空が歪んでいる(と解さなくては腑に落ちぬぐらい、すぐにモノが見つからないのです)。そのことの書いた書物が出てこない。
「ちょっと待ってくださいね」
・・・ということで、「公冶長の罪」につきましては、また明日。
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