平成23年7月31日(日)  目次へ  前回に戻る

 

今日は頭が痛い。おまけに明日からまた一週間がはじまる。だめだ。もう。

わしは暗い暗い闇の中、どろどろした流れに引きずり込まれ、もう脱け出すこともできぬ。

ああ。

この暗闇の中に、意識が溶けて行く―――

なるほど。

わしはあることに気づきまして、いそぎ九字を切った。

臨! 兵! 闘! 者! 皆! 陣! 列! 在! 前!

ぼむ!

闇が破れ、わしは自分の部屋の灯りの下に戻っていた。

「ぎいいいい」

という呻き声が天井から聞こえる。見上げると、五台山の蜘蛛ババアだ。

「うぬ、蜘蛛ババア、おのれの術であったか」

わしは続けざまに遠当ての術を二発、三発とババアにぶちこんだが、ババアもさるものだ、

「ひっひっひ、食らえ、肝冷斎!」

とわしに向かって蜘蛛の糸を吹きかけてきた。

「かかると思うてか!」

わしは枕元の九尺の錫杖を手にすると、ぶうん、と打ち振って蜘蛛の糸を切った。

ババア、ぎっとわしを睨みつけて、曰く、

「そもさん!」

「む」

「肝冷斎よ、公冶長の捕らわれたる理由如何?」(→2月7日参照)

「おう、それか」

それならとっくに調べてあります。地震の前に調べてあったが、PC壊れて更新できなかったころだ。(ちなみに、それ以来、わたしのメールアドレスにメールしていただいても、開けなくなっているのですよ。悪しからず。)

「たしか、ここに・・・」

部屋に積み上げた書物を当たったが、なにしろわしの部屋は時空が歪んでいる(と解さなくては腑に落ちぬぐらい、すぐにモノが見つからないのです)。そのことの書いた書物が出てこない。

「ちょっと待ってくださいね」

・・・ということで、「公冶長の罪」につきましては、また明日。

 

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