あんまりマジメにやれませんよね。まじめにやるとばからしいからね。昨日から学んだことはそれぐらいである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★君子対青天而懼、聞雷霆而不驚。履平地而恐、渉風波而不疑。
君子は青天に対して懼れ、雷霆を聞くも驚かず。平地を履みて恐れ、風波を渉(わた)るも疑わず。
君子は青天に恥ずるところがないかを恐れる。
雷鳴を恐れることはない。落ちるか否かは偶然に過ぎず、おのれの行動の正否(←「成否」ではない!)とはかかわりないからである。
平地を行くときには、正しく行くことができているか心配する。
風強く波高き海を行くときは心配しない。おのれに天が用あるならばどんな風波の中でもおのれの乗る舟が覆えるはずがないからである。
・・・わたくしのごときカエル、ドジョウの類の者でさえそう思うているのである。常にそうあれないのは確かだが、そうあらねばならぬと思っているのである。
さて。
今日もわたくしがゲコゲコと水辺で空を見上げていると、すいすいと風に乗って飛んでいくものたちがいた。トンボやらハチやらスズメやらのものたちである。六月の風が澄み渡る中、たいへんキモチよさそうに見えましたなあ。
彼らのように高く飛ぶ者は、★の言葉をどう思うておられるのだろう。そのように高いところにいる者たちは、★をもう一笑に付すだけの国になったかな。
★★救既敗之事者、如馭臨崖之馬。
既敗のことを救う者は、崖に臨むの馬を馭する如きなり。
失敗が明らかなことを収拾する任務に当たるひとは、崖っぷちにいる馬に乗っているひとのようなものである。
休軽策一鞭。
軽策一鞭するを休(や)めよ。
かるがるしくムチを当ててはいけない。
御先祖さまには申し訳ないが、国の衰亡はもはやだれにも明らかである。今はただ身をすくめて、落ちることに備えるべきときなのかも知れぬ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★、★★はいずれも「小窗幽記」巻十一から採った。