九月九日ですから重陽節だから何かそのことを言うんだろう、と思うかも知れませんが、わたしは太陰太陽暦なので今日は九月九日ではありませんので、悪しからず。
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昨日は久しぶりで雨が降りました。
漢の時代の著書と信じられる「京房易候」によれば、
@ 十日一雨、歳凡三十六雨。
十日に一雨し、歳におよそ三十六雨す。
十日に一回雨の日があり、一年で合計三十六回雨の日がある。
のが、普通なのだそうです。
ほんとうであろうか。
そこで今度は「春秋説題」という書を開くと、
A
一歳三十六雨、天地之気宜。
一歳三十六雨なれば、天地の気宜(よろ)し。
一年で三十六回雨が降るのであれば、天地の気は適切な状態にあるといえよう。
と、@と同じことを言うているので、@が正しいことが証明された。
証明終わり。
・・・・・・・・ところが、「春秋説題」ではそれに続けて
B 十日小雨、応天文。十五日大雨、以斗運。
十日にして小雨するは天文に応ずるなり。十五日にして大雨するは斗運を以てなり。
十日に一回小雨が降るのは、天の動きに対応するのである。十五日に一回大雨が降るのは、北斗の指す方角が変化していくのに対応しているのである。
と言っているのでややこしくなってまいります。
Bをもとに計算すると、
A 二十五日に一回づつ、それぞれ大雨と小雨の日がくるのですから、一年を25で割ると14余、年間に28〜29回しか雨が降らないことになり、Aと矛盾する。
B もしかしたら、Bの記述は、10日に小雨a、15日大雨b、aの10日後の20日に小雨、bの15日後の30日に大雨という意味かも知れん、と思ってみましたが、これだと三十日に四回雨が降り、年間では48回となってしまう。
或有差訛不同其数也。姑俟知者請究。
或いは差訛ありてその数不同なり。しばらく知者を俟ちて究むるを請わん。
どうも少々間違いがあるのか、AとBの計算が合わない。智慧あるひとが現われるのを待って、解き明かしてくださいとお願いしたいものだ。
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と、「七修類稿」に書いてありました。
わしも計算してみましたが、・・・ほんとうだ。合わない。だがわしは知者ではないので解明できなくてもお願いされることはありません。わしもここに疑問を呈して知恵ある者が通りかかるのを待つことといたします。