今日は2がたくさん揃いましたね。ああうれしいなあ。「うれしい」といえば・・・
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青山在門、白雲当戸、明月到窗、涼風払座。勝地皆仙、五城十二楼、転覚揀択。
青山は門にあり、白雲は戸に当たり、明月は窗に到り、涼風は座を払う。勝地みな仙なり、五城十二楼もうたた揀択(かんたく)を覚ゆ。
青い山が門の前に見えたり―――
白い雲が扉の向こうに浮んでいたり―――
明月がちょうど窓から差し込んできたり―――
凉しい風が憩うている場を吹きすぎたり―――
うれしい気持ちになれる場所はすべて仙界であるから、いわゆる「五城十二楼」というやつさえ、無理に選びとった造りモノに思えてくる。
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と、小窗・呉従先が「小窗自紀」(第64則)に書いているところである。
「五城十二楼」とは、史記巻28「封禅書」に曰く、
黄帝時為五城十二楼、以候神人。
黄帝の時、五城十二楼を為(つく)り、以て神人を候(うかが)う。
伝説の王・黄帝の時代、五つの宮殿、十二の高殿を造って、ここに神秘のひとたちをお迎えしたものだ。
といい、神仙の降る場をいう。「抱朴子」によればこの五城十二楼は、今も崑崙山の山頂にあるのだそうである。
さて、わしの寝床は昨日と変わり映えしない寒いしとねですが、今日は朝が少し早めで、ただ今すごく眠いんです。眠いときの寝床は「五城十二楼」ぐらいにはステキな場所さ。君の膝枕にはかなわなくとも。
―――と、下らぬことを言う間があればもう寝ます。