フィールドワーク録19−2(吉備・牛窓大調査) (平成30年2月10日(土)〜11日(日))  目次へ  平成30年本体へ

潜在意識的にふらふらと岡山方面を調査してしまったようである。写真等は追って掲載予定(念写したものかも知れません)。

2月10日 吉備調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

〇吉備津彦神社、吉備の中山・藤原成親供養塔下古墳・元宮・竜王社・天柱岩、細谷川

備前一之宮吉備津彦神社。実はこの裏山が備前と備中を分ける「吉備の中山」で、その東側が吉備津彦神社(朝日の宮)。

吉備の中山に登ってみる。吉備津彦神社元宮、と称する磐座。このあたり霧が出ていた。泡ふきの木などもあった。

元宮あたりから正道を踏み外してしまい、崖を転がり落ちるように(ロープをつかんで)天柱岩まで降りた。

そこから仕方ないので山から降りまして、吉備の中山の麓を通る中道を吉備津神社へ。

〇吉備津神社、文化財センター

こちらが備中一宮・吉備津神社。有名な二重づくりの神殿である。吉備の中山の西側にある。

吉備津神社回廊。雨に濡れなくて楽チン。

ほんとは吉備津彦神社からこの埋蔵文化財センターを経て吉備津神社に降りるつもりだったんですが、吉備津神社側から昇ることに。この吉備の中山の山頂部には、宮内庁が管轄する吉備将軍の御陵墓があり、それを東西から拝んでいるのが、備前と備中の一之宮である吉備津彦神社と吉備津神社なんです。

「ひとかた」さまも発見されている。

文化財センターで温羅神さまの情報なども得たのであった。

〇温羅神さま              

〇楯築弥生墓、王墓古墳、真宮神社・境内古墳

楯築の弥生墳丘墓。これだけではよくわからないと思いますが、3世紀のはじめごろの古墳で、円墳の両側に突出部がついていて、前方後円墳のプロトタイプの一と考えられている貴重な墳墓なのである。

楯築から南へ数百メートル行った丘の上にある王墓古墳。明治の初めには既に石棺が露出していたらしいが、多くの副葬品が出たそうです。

王墓古墳の丘をそのまま南に進むとこのような石室や石室崩れが何十もあって、それが磐座と化して真宮神社境内につながる。住宅地の真ん中にあるのだが、たいへん不思議な空間であった。

〇鯉喰神社、同古墳

〇造山古墳、榊山古墳 ・・・ 造山古墳は全国第四位。上の三位までは全部畿内の天皇陵だから、自由に立入できる最大の古墳である。盗掘のあとがないので、今もいろいろ眠っているようである。榊山はすぐ西にある陪冢。

とにかくでかい。このへんな銅像(金像)の後ろの左の茂みが前方部で、右の丘が後円部である。

後円部より村々を見下ろしてみた。今では内陸だが、かつては内海にも近く、足守川を見下ろす場にあった。

〇備中国分寺、コウモリ山古墳

備中国分寺五重塔。19世紀に出来た。菜の花も咲きかけており、春に来たいものである。

〇作山古墳、角力取山古墳、旧山陽道

作山古墳後円部から前方部を望む。全国第七位、吉備第二位の巨大古墳で、古代山陽道を見下ろす地にあったのですが、造り出しが大きすぎるとか形がいびつと指摘されている。恐らくは吉備の造古墳集団が畿内のやつらほど有能ではなかったのかも知れません。吉備以外の地方には畿内のやつらが出向いているのであろう。

〇前島

2月11日 牛窓調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今朝は晴れました。

〇前島吉田神社

にお参りしてから、フェリーで唐琴の瀬戸を渡って牛窓に戻る。

向こう側は本土である。

〇海遊文化館 ・・・ 元牛窓警察署を改造。

もう少し民俗的なことを展示してくれればいいのに・・・。だんじり祭りと朝鮮通信使のことばかり。

〇本蓮寺、仁科琴浦碑 ・・・ 本蓮寺は朝鮮通信使宿泊所。世界遺産の旗がたくさんはためいていた。仁科琴浦は亀田鵬齋門人。その事績碑をコドモが作らんとしたが、三行彫ったところで藩の横やりが入って埋められた碑石を、明治に入って掘り出したもの。

本蓮寺は海遊文化館の裏にあります。

〇荒神社・金毘羅社

〇五香社・神功皇后纜石、観音寺、燈籠堂

港にある神宮皇后が纜を繫いだという纜石。この左手に神宮皇后・応神天皇らを祀る五香宮、さらにその裏に観音寺あり。なお、ともづな石の後方に見えている建物は復元燈籠堂。池田藩時代にあったが、明治初年に取り壊された、というもの。このあたり野良猫多し。

〇牛窓天神、天神裏古墳

道真公が配流の途上、この天神社の上から唐琴の瀬戸(牛窓・前島間の瀬戸)を見下ろし、遠く讃岐を眺めつつ

磯山の峯の松風通ひ来て浪や引くらん唐琴の迫戸

と詠まれたということである。

神社裏は牛窓五墳の一(最古)の天神裏古墳。後円部に石室の石が一部露出しており、解説本には隙間から入れるカモ、と書いてあったが、そんな隙間無し。

天神社より道真さまのように唐琴の瀬戸を望む。

〇鹿武古墳、二ツ塚古墳、黒島古墳

〇瀬戸内市立美術館 ・・・ 坂田源平氏の木彫り展「いとしき動物たち」をやってました。

見ているだけでニヤニヤしてしまうすばらしい作品である。

〇安仁神社 ・・・ 延喜式内。神武帝の兄君・五瀬命を祀る。「安仁」は「兄」である、というのであるが、如何か。

〇備前長船刀剣博物館

〇備前国分寺跡、両宮山古墳、周辺古墳

 

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