「あ、想像上の精霊コロポックルでフェニ」「フェニックスは想像上の生物かと思っていらホントにいたのでポックル。チクチクしてやる」
イタリアの死者がまた増えています。スペインもすごいです。これホントなのか、という状態。
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むかしむかしのことで、ホントのことと信じてもらえるかどうかわかりませんが、
堯時有屈佞草。
堯の時、屈佞草有り。
超古代の堯帝の時代に、屈佞草という植物があったんじゃ。
生於庭、佞人入朝、則屈而指之。
庭に生じ、佞人入朝すれば、屈してこれを指す。
王宮の中庭に生え、もし、へつらい人が朝廷にやってくると、曲がってその人を指す。
故に屈佞草といい、また指佞草ともいったそうです。現代には無いのを見るとどこかで絶滅したのでしょうが、こんな草があったら「へつらい人」たちは困りますから抜き取ってしまうので、淘汰されてしまったんでしょうね。
また、もっと昔の原始時代、黄帝が天老に訊ねた。
天地所生、豈有食之令人不死者乎。
天地の生ずるところ、あにこれを食らえば人をして不死ならしむもの有らんや。
「天地の間に現実にあるもので、それを食べれば、人間が不死となるものがありますでしょうか?」
そんなものあるはずない・・・と思いきや、天老曰く、
太陽之草、名曰黄精、餌而食之、可以長生。太陰之草、名曰鉤吻、不可食。入口立死。
太陽の草、名づけて黄精と曰い、餌してこれを食らわしめば、以て長生すべし。太陰の草、名づけて鉤吻と曰い、食らうべからず。口に入るに立ちどころに死す。
「陽の力を最大に集めた草があって、黄精というんじゃが、これを食べると長生きできるぞ。陰の力を最大に集めた草があって、鉤吻というんじゃが、これは食ったらいかん。口に入れたら、あっという間に死んでしまう」
「そうなんですか。それは気をつけなければ・・・」
人信鉤吻之殺人、不信黄精之益寿、不亦惑乎。
人、鉤吻の人を殺すを信ずるも、黄精の寿を益すを信ぜず、また惑ならざらんや。
「みんな、鉤吻が人を死に至らしめる、ということの方は信用するが、黄精が寿命を延ばす、ということの方は信用しないんじゃよ。これもまた惑乱というべきではないか」
という草があったようです。これも便利ですが、おそらく黄精の方は長生きしたいひとが摘み取りすぎて、鉤吻の方は〇〇したいやつが大量に摘み取っていったんでしょう、現代ではもう絶滅してしまっているのである。
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晋・張華「博物志」より。張華はたいへんな知識人で、チャイナ自然科学史上の重要人物として高く評価されています。
たしかに、例えば、
兎舐毫望月而孕、口中吐子。旧有此説、余目所未見也。
兎は毫を舐め、月を望みて孕み、口中より子を吐く。旧(ふる)きよりこの説有るも、余の目のいまだ見ざるところなり。
ウサギは細毛を舐めて、月を見ていると妊娠する。(オスメスが無く)口の中から子を生み出すのである。・・・と、昔から言われている学説であるが、わしは自分の目でまだそんな状態を見たことがない。
という記述を見れば、「実験主義者だ。ファーブルみたいなたいへん科学的なひとだなあ」と思うひともあるかも知れないのですが、
麒麟鬥而日食、鯨魚死而彗星出、嬰児号而母乳出、蠶弭糸而商絃絶。
麒麟鬥(たたか)いて日食し、鯨魚死して彗星出で、嬰児号(さけ)びて母乳出で、蠶糸を弭(や)めて商絃絶す。
@
キリンがケンカすると日食が起こる。
A
クジラが死ぬと彗星が現れる。
B
赤ん坊が泣くとお母さんのお乳が出だす。
C
カイコが糸を吐き出すのを止めると、琴の「商」の音を出す絃が切れる。
という説を主張しています。Bはともかく、Cももしかしたら一回ぐらい見たかも知れませんが、@Aは自分の目で見たのであろうか。