平成31年3月4日(月)  目次へ  前回に戻る

巨大なコッペパンに挑むぶたキングである。パン大きければ人をして腹をハレツせしめる。

今日も一日雨が降っていた。しかしこの時期の雨は降るごとに野辺の緑の色まさる雨であるから、ガマンせねばならないのだ。

・・・・・・・・・・・・・・

洞穴の中にいてシゴトとかはしませんので、文章でも読んで過ごしています。

文章之妙、   文章の妙なるものは、

語快令人舞、  語快なれば人を舞わしめ、

語悲令人泣、  語悲しければ人をして泣かしめ、

語幽令人冷、  語幽(かす)かなれば人をして冷ややかならしめ、

語憐令人惜、  語憐れなれば人をして惜しましめ、

語険令人危、  語険なれば人をして危うからしめ、

語慎令人密、  語慎めば人をして密ならしめ、

語怒令人按剣、 語怒れば人をして剣を按ぜしめ、

語激令人投筆、 語激すれば人をして筆を投ぜしめ、

語高令人入雲、 語高ければ人をして雲に入らしめ、

語低令人下石。 語低ければ人をして石を下らしむ。

 文章の妙なる力というものについて―――

 コトバがあまりに心地よければ、読んだひとは踊りはじめてしまうだろう。

 コトバがあまりに悲しければ、読んだひとは泣きはじめてしまうだろう。

 コトバがあまりに幽(かす)かなら、読んだひとは冷えきったキモチになるだろう。

 コトバがあまりに憐れみを帯びていたなら、読んだひとは同情してしまうだろう。

 コトバがあまりに険しいときは、読んだひとは不安なキモチになるだろう。

 コトバがあまりに抑制的であれば、読んだひとは緻密に考えはじめるだろう。

 コトバがあまりに怒りを含んでいれば、読んだひとは頭に来て剣に手をかけるにちがいない。

 コトバがあまりに激情的であれば、読んだひとは文筆を投げ出して行動に移ろうとするだろう。

 コトバがあまりに高尚であれば、読んだひとは現実を離れて雲の上に昇ってしまうだろう。

 コトバがあまりに低くくぐもっていれば、読んだひとは坐していた石から降りて、現実の世界に戻っていくことだろう。

ほかにどんな影響があると思いますか。

・・・・・・・・・・・・・

「酔古堂剣掃」巻五より。明日晴れたら、耕しに行こうかなー。

 

次へ