平成30年7月26日(水)  目次へ  前回に戻る

「ぴよ!ぴよ!カニが何かを見つけたみたいでピヨ!」とカニを追いかけるヒヨコだが、カニはただ逃げているだけなのである。モグは無関係にのろのろとジョギングでもしているのであろう。

東海近畿は暑いらしいが、関東はこの二日間は暑さも和らぎ、少し過ごしやすかった。しかしすでに夏バテしているので、動きはひどくのろのろしていてみなさんにご迷惑をかけるばかりである。

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秋の詩なんですが、

月白煙青水暗流、 月白く煙青く水は暗に流れ、

孤猿銜恨叫中秋。 孤猿、恨みを銜(ふく)んで中秋に叫ぶ。

 月は白く、靄は青ずみ、水は闇の中を流れていく。

 ただ一匹、サルが恨みを抱いているかのように、秋の半ばの夜に鳴く。

三声欲断疑腸断、 三声、断えんと欲して腸(はらわた)もまた断たれんかと疑いぬ、

饒是少年須白頭。 たといこれ少年なりともすべからく白頭ならん。

「饒」(ジョウ)は「豊饒」とか「饒舌」の「饒」です。「豊か」「多い」といった意味になります。が、「饒是・・・」と熟すると、音のよく似た「縦是・・・」と同じで「たといこれ」と訓じて、「もし・・・であったとしても」の意味になりますので注意してください。

 (サルが)三たび鳴いて、その声が絶えようとしているのを聞くと、おれのはらわたまでやはりずたずたに断たれてしまいそうになるぜ。

もしおれが少年だったとしても、(悲しみで)頭髪は真っ白になってしまうだろう。

サルが三度鳴くと腸が断たれることについては、こちらを参照してください。

少年でも悲しいと頭髪が白くなるのである。わしのような年寄りが、この間の暑さの後でのろのろしてしまうのは当たり前ではないだろうか。

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唐・杜牧「猿鳴」絶句。明日ものろのろして一日過ごし、週末の台風の時にはもっと役に立たないんだろうと思うと、本当に若いひとたちに申し訳ない。せめて漢文やら漢詩やら紹介したりしてこころの豊かさをさし上げたいところですが、みなさん聞く耳持たないからなあ。うっしっし。

 

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