ぶたとのに刃物は危険であるが、↓下記のひとたちの方が危険であるような気がする。
今日はそこそこツラかった。二枚舌ではありませんが、一.一枚舌ぐらい言ってしまったのを追求されて困ったのである。あと一日だが、解決してないから明日もツラい・・・。
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舌は一枚だけだと困ってしまうことがあるみたいです。
湖北・南昌の挙人(科挙の地方試験に受かったひと。かなりのエリートである)なにがしというひとに、
有鑚穴之行。
鑚穴の行い有り。
「穴を鑚(き)る行い」というのは、壁に穴をあけて忍び込み、他人の妻女と関係を持つこと、です。
他人の女房と不倫関係にあった。
其夫知之、挟婦囓其舌。
その夫これを知り、婦をしてその舌を囓らしむ。
女の夫がこのことを知り、(激怒して)女に、男が忍んで来てキスしたときに、舌を齧り切ってしまうように強制した。
女はそのようにした。
男は叫んで逃げ出して行ったが、女の口中に嚙み切られた舌が残り、夫は
因持以訟於所司。
因りて持して以て所司に訟う。
これを証拠品としてお役所に訴え出た。
姦通は死刑相当のすごい犯罪です。
舌を噛み切られた男の方に、役所から呼び出しが来ました。
このとき、
有人教挙子復以針刺舌断処、急剪狗舌、乗熱接之、即合。
人の、挙子に、また針を以て舌の断処を刺し、急に狗舌を剪りて、熱に乗じてこれを接すれば即ち合すと教うる有り。
挙人の男に対処法を教えてくれたひとがあったので、言われたとおりにやってみた。
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まず舌の断裂面に針を刺しこむ。(かなり痛そうである)
A
次に、イヌの舌を突然切り取る。
B
自分の舌とイヌの舌を火などであぶって熱しておく。
C
自分の舌に刺し込んだ針に、イヌの舌を刺して、両者を接合させる。
こうして、イヌの舌を断裂したところに繫ぎ、外見上は元通りなったのである。
翌日、役所のお白洲に出頭したときには、
示舌固在。
舌のもとより在るを示す。
舌を見せて、もとからあったことを示した。
「なんと! 舌があるではないか!」
お役人は大いにお怒りになり、
訟者受大械、抵罪。
訟者大いに械を受け、罪に抵る。
訴えた夫の方が逆にきついお取調べを受け、誣告の罪で罰せられた。
ああよかったですね。挙人は助かったのだ。
しかるに、
狗舌稍長、語常期期、不如其旧。可笑也。
狗舌やや長く、語つねに期期として、その旧に如かず。笑うべきなり。
つないだイヌの舌が長すぎたようで、話すときにいつもどもってしまい、以前のようではなくなってしまったのは、お笑いである。
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「続耳譚」巻一より。シンポしたゲンダイの多様性の時代の価値観では、この結果に拍手喝采・・・なのかな。愛知七区もあるぐらいだし。