平成29年6月22日(木)  目次へ  前回に戻る

これぐらい食って満腹するならしかたないが、ひとの二倍程度食っただけで苦しむのは割りに合わない、といえよう。

昨日はほんとに食い過ぎた。人間の満腹を超えてしまった感がありまして、今日の昼過ぎまで苦しかった。今日もかなり食いましたがなんとか人間の満腹の範囲内だといえよう。

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人間の能力を超えて食うとはオロカなことをしてしまいましたが、今日はオロカではあるがぎりぎり普通の人間であろうと思われます。

智者君抛我、 智者、君は我を抛(なげう)ち、

愚者我抛君。 愚者、我は君を抛つ。

 (この世の)お知恵のある方々よ、あなたがたはわたしのような者、うち棄てることでありましょう。

 (この世の富貴を求める)オロカものどもよ、わたしはおまえたちなど、うち棄ててしまうのだ。

わたしは

非愚亦非智、 愚にあらず、また智にあらず、

従此断相聞。 これより相い聞くことを断たん。

 オロカものたちでもお知恵のある方々でもございませんから、

 これからは知恵者も愚者も、世間のみなさまとの連絡を断つことにしました。

さようなら。

これからはみなさんとは縁を切りまして、

入夜歌明月、 夜に入りては明月に歌い、

侵晨舞白雲。 晨を侵(おか)しては白雲に舞う。

 夜になったら明るい月の下で歌をうたい、

 朝ははやくから白い雲の下でおどりをおどるのだ。

そんな生活をします。

焉能住口手、 いずくんぞよく口と手を住(とど)めて、

端坐鬢紛紛。 端坐して鬢に紛々(ふんぷん)たらんや。

 どうやったら口をとどめて歌わず、手をとどめて踊らずにいて、

 (年老いて)両鬢の毛を乱れさせるまで、じっと座ったままでいることができようか。

「鬢の毛を乱れさせる」という言葉の意味が難しいのですが、一般には年をとって髪が弱くなってしまう、という意味になるらしいので、その意味にとっておきます。

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「寒山集」より。

おいらも早急に出ていくことといたしますよ。現世から。明日あたりにしようかなー。髪の毛の乱れるまで現世にいたら、

「このはげーーーーー! ちーがーうーだーろー」

と叱られる(「週刊新潮」参照)かもしれないし。

※ちなみに、一昨日の

川舟耳乗而心之行時波沈留身登毛不思家利。

は、

かはぶねに のりてこころのゆくときは しづめるみとも おもはざりけり  (「後拾遺集」)

(川舟に乗って、こころよく行くときは、(自分は世間から沈み込んでいるのだが、舟の上に浮いているので、)沈みこんだ境遇とは思わずにいられるなあ。)

と読むようです。

 

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