平成29年6月5日(月)  目次へ  前回に戻る

続々と届けられるざるそばを食べ続けるぶた殿様とぶた天使。こんなお二人がいては、モグのごとき者にそばを食うゆとりはないであろう。

本日は先ほどまで、SS氏・MM氏と、かつ煮とかウインナーフライとかいいもん食べてきました。揚げ物食うとからだ全体がほかほかする。足の先は少しピリピリしますが。

さて、SS氏とMM氏は若いころ一緒にシゴトをさせていただきましたが、そのころからまったく頭の上がらないお二人なんです。

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唐の時代のことでございます。

陝西・華陰の主簿(庶務担当官)であった張彖は、

爲守令所抑。

守令の抑うるところと為る。

ことあるごとに、上司の知事に抑え込まれて、イヤになった。

「ぶー」

と歎じて曰く、

若立身矮屋之下、使人擡頭不起。

もし矮屋の下に身を立つれば、人をして擡頭(たいとう)するも起たざらしむ。

「ちっぽけな家の軒下に立とうとすれば、あたまをもたげようとしても立ち上がることさえできないぜ」

そして、ぼかん、と机を蹴飛ばしまして、

「わははは、お互いお元気でやりましょう」

と言い捨てて、

棄官而去。

官を棄てて去れり。

会社を辞めてどこかに行ってしまった。

後に、張彖は道士になったともいうが、誰も確かなことは知らない。

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五代・王仁裕「開元天宝遺事」より。スカッとさわやか、である。なお、「擡頭」はゲンダイ日本では「台頭」と書きます。

幸いにしてSS氏やMM氏はこの知事さんと違って「矮屋」ではない、立派な方々なので、わたしはアタマが上がらないからといって会社を辞めてどこかに行く必要はなかったのですなあ。

しかし、

断送一生惟有酒、  一生を断送するはこれ酒あるのみ、

尋思百計不如閑。  百計を尋思するは閑に如かざらん。

 人生を未練なく送りきるためには、お酒にたよるしかないであろう。

 もろもろのことを考えるには、ゆったりとした時間を持つ必要がある。(唐・韓退之)

なので、そろそろどこかに行く必要がありそうである。

 

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