こいつらは今、どこでどうやって暮らしているのだろうか。
やっと月曜日終わっただけ。週末は遠いのである。
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別離易、 別離は易けれど、
相見難。 相見ることは難し。
何処鎖雕鞍。 いずれのところにか、雕鞍を鎖す。
ひとはたやすくわかれていくが、
また会うことは難しい。
あのひとは、いったいどこに、飾りのついた鞍をしまいこんで(そこで暮らして)いるのだろうか。
おー、ホイホイ。
春将去、 春は去かんとするに、
人未還。 人はいまだ還らず。
這其間、 これその間、
殃及煞愁眉泪眼。殃及すること煞(はなはだ)し、愁眉と泪眼に。
「殃及」(おうきゅう)は元代特有の口語で「いっしょになってやってくる」というような意味、だそうです。おそらく西域語の音訳であろう。
春は過ぎ去っていこうとしている。
あのひとはまだ還らない。
この二つのことが、
手をつなぐようにいいっしょにやってくるなんて、あんまりひどいじゃないか。愁いの眉、なみだの眼(のあたし)に、さ。
あー、ホイホイ。
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元・関漢卿「商調・梧葉児・別情」(「わかれの思い」(商調の「あおぎりの葉の唄」の節で))。
凄愴怨慕―――すさまじい思いで、怨み、かつ慕う―――と評される名作です。「ホイホイ」という合いの手はあんまりすさまじいのでなだめるためにおいらが入れただけなので省略して読んでネ。
日曜日は過ぎ去って、次の週末はまだ遠いことを嘆いたうた、ではありません。