平成29年3月28日(火)  目次へ  前回に戻る

感動の千秋楽―――を横目で見つつ反省会をするぶた力士とモグ。「来場所こそは・・・」だが、彼らに来場所があるのだろうか。毎日を錯誤しわざわいを作るのに使っているだけでは?

今日は朝早かったんで眠いです。しかし一応一日生きぬいた。

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一日生き抜きましたならば、家に帰って、

只竟夕点検今日説得幾句話、関係身心、行得幾件事、有益世道。自慊自愧、恍然独覚矣。

ただ竟夕(きょうせき)に、今日幾句話を説き得て身心に関係せしや、幾件事を行い得て世道に有益ならしめしやを点検せよ。自ら慊(あきた)らず、自ら愧じ、恍然として独り覚らん。

ただ一晩中、今日はどれだけ自分の身心に関するような真剣な話を話すことができただろうか、どれだけ世間さまに利益の有るような仕事をすることができただろうか、ということをチェックすることです。そうすると、自分で不満な点、自分で物足りない点を、ひとり、思わず発見することができるでしょう。

しかし我々は、たいてい眠いのでチェックし終わる前に眠ってしまうものである。

一日を振り返ってみて、

若酔酒飽肉、恣談浪笑、却不錯過了一日。

もし酒に酔い肉に飽き、ほしいままに談りみだりに笑えば、却って一日を錯過し了せずや。

もし酒に酔い、肉を食らい、好き放題に語り下品に笑っていたならば、(楽しかったような気がしても)実は一日を錯誤したまま終えてしまったのではないでしょうか。

乱言妄動、昧理従欲、却不作孽了一日。

言を乱し妄りに動き、理に昧して欲に従えば、却って一日を作孽し了せずや。

いい加減なことを言い、考えも無しに行動し、すじみちを理解せずに欲望に忠実にやっていたならば、(欲望に従って満足できた気がしても)実は一日をわざわいを作るのに費やしてしまったのではないでしょうか。

なんだそうです。

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「呻吟語」第七十三則

今日は肉じゃがを食ったが、酒は飲まず、人と会話してないから「ほしいままに談りみだりに笑った」ということはしていません。45点ぐらいであろうか。「呻吟語」を初めて読んでから三十年ぐらいになりますが、明日こそは60点ぐらい、明後日には70点、そのうち90点取りたいなあ・・・と思いながら、この三十年ぐらいを過ごしてきたのである。

 

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