平成28年7月22日(金)  目次へ  前回に戻る

幾山河越え去り来たが、まだ悲しみが尽きませぬ。旅は旅で楽しいけどネ。

やっと一週間終わり。今週は四日しか無いから短いかと思ったが長かった。終わって良かった。

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終わったので、祇園精舎に説教を聞きに行きます。お。ちょうどアーナンダさまが説教されているところだ・・・

アーナンダよ。

如室羅城迦毘羅仙、斫迦羅仙、及鉢頭摩、訶薩多等諸大幻師、求太陰精、用和幻薬。

室羅城の迦毘羅仙、斫迦羅仙、及び鉢頭摩、訶薩多等の諸大幻師、太陰の精を求め、用って幻薬に和せんとす。

このシュラーヴァスティーの王都には、カビラ道士、シャクカラ道士、加えてバズマ、カサッタらの大魔道士がおられ、みな「大いなる陰」である月の精水を入手せんとしているのを知っているであろう。魔道士らは、彼らの作る魔薬に、それを混和しようとしているのである。

そこで魔道士らはどうするであろうか。

是諸師等、於白月昼、手執方諸、承月中水。

この諸師等、白月の昼において、手に方諸(ほうしょ)を執り、月中の水を承く。

彼ら魔道士たちは、昼のように明るい白い月のもとで、手に「魔法の珠」を持って、これによって月の中の水を吸い寄せるのである。

これは魔道士たちの術として、みなさんも知っていることですよね。

そこで、アーナンダよ、考えてみなさい。

此水為復従珠中出、空中自有、為従月来。

この水は、はた珠中より出づると為さんか、空中に自ずから有りや、月より来たると為さんか。

この「珠」が吸い寄せる水は、珠の中からにじみ出て来るのだろうか。もともと空中に自然にあるのだろうか。月から降って来たのだろうか。

「う〜ん・・・」

アーナンダよ。

もし月から来るのだとしたら、遠方から来て珠の表面にじみ出るのだから、ここまでにある樹木などからも水はにじみ出るはずである。もしそうだとすれば、珠を用いる必要があるだろうか。だから月から来るのではないのだ。

もし珠の中からにじみ出て来るのだとしたら、水は珠から、昼間でも月が出ていなくてもにじみ出るはずではないか。しかるに水が出るのは月の夜だけである。だから珠の中からにじみ出て来るのではないのだ。

もし空中にもともとあるのだとしたら、空中は無限の広さを持っているから、水もまた無限に珠からにじみ出すことになり、この世界にいるニンゲンも天人も、みな溺れてしまうことになるだろう。だから空中にもともとあるのではないのだ。

さあ、よく考えてみるがよい。

「う〜ん、う〜ん・・・」(「如来さま、空中の水が結露するだけでは・・・」と言うのは止めておきます。)

アーナンダよ、おまえたちはまだ知らないのだな。

如来蔵中、性水真空、性空真水、清浄本然、周遍法界、随衆生心、応所知量。

如来蔵中の性水真空と性空真水は清浄本然として法界に周遍し、衆生の心に随いて知るところの量に応ずるを。

(実存の根源となる)「真理の貯蔵庫」にある「真実の虚空のうちにある本質的な水」と「真実の水のうちにある本質的な虚空」とは、いずれももとよりきよらかなものとして、あらゆる世界にあまねくいきわたっており、存在している者たちの思念にしたがい、(これぐらいであろうと)考えている量に応じて出現する、ということを。

「なんと?」

アーナンダよ。

一処執珠、一処水出。遍法界執、満法界生。生満世間、寧有方所。循業発現。

一処に珠を執れば一処に水出づ。法界に遍く執らば法界に満ちて生ずなり。生じて世間に満つれば、なんぞ方所有らんや。業(ごう)に循(したが)いて発現するのみなり。

あるところで珠を手に取れば、そのところで水がにじみ出す。あらゆる世界全体で珠を手に取れば、あらゆる世界全体に水は満ちることであろう。世界に満ちるのならば、ある一定の所、などという限定は不必要となる。生きとし生きるもののカルマに対応して、現れるだけのことになるのだ。

だが、おまえたち、

世間無知、惑為因縁及自然性、皆是識心分別計度。但有言説、都無実義。

世間の無知、惑いて因縁及び自然性と為すも、みなこれ識心の分別計度(けたく)なり。ただ言説(ごんぜつ)の有るのみにして、すべて実義は無かりき。

この世の知恵無き者たちは、誤って法則や物理的存在の性質の中で考えようとするのだが、それはすべて、真実でない意識が、範疇化し推測しているだけなのである。理屈があるだけなのだ。真実の意義は無いのである。

「そうかあ。うわーい、だいたいわかりまちたー! もうオッケー!(カンペキには理解できないケド)」

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「楞厳経」巻三より。ほんとにカンペキにわかったらシアワセになれるんだろうけど、ここまでの理解なのでまだまだシアワセにはなれないんです。

明日はわかろう、わからんくても少しでもわかる方に近づこう、として、ン十年。もしかしたらこっちへ行かずにポケモンを探しに行った方が近づけるのカモ知れん、とか迷いが生じることも。

 

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