あと三日だが・・・もう無理だ。
どうやってこの状態から逃げ出すか考えております。明日こそ晴見埠頭の先に靴を揃えて置きまして(遺書なども置いてそれらしく偽装)、そのまま裸足で沖縄行きのフェリーに乗り込むか・・・。
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ところで、「靴」といいますと、
大兄靴、 大兄(おおえ)の靴、
靴脱鞠墜足蹉跎。 靴脱げて鞠は墜ち、足は蹉跎(さた)たり。
大兄さまの靴につきまして。
靴が脱げてボールは蹴り続けることができず、地に落ちた。片っ方の靴が飛んで行ったので足はふらふらする。
鞠墜猶可拾、 鞠は墜つるもなお拾うべきも、
社稷墜可如何。 社稷墜ちなば如何すべきぞ。
鞠は落ちても拾えばいいのだが、
国家が崩れ落ちたらどうすればいいのだろう。
手捧君靴納君足。 手に君が靴を捧げて君が足を納る。
君足一踢斃妖鹿、 君が足、一たび踢(けあ)ぐれば妖鹿を斃し、
臣手再植扶桑木。 臣が手、再び植う、扶桑の木。
あなたの靴を拾い、やつがれの手で捧げてあなたの足をお入れする。(このとき、目と目が合いました。)
あなたの足は、次に蹴り上げれば、あのシカの妖怪をぶっ殺すことになりましょうぞ。
やつがれの手は、それから再び日本国という木を植え直すことにいたしましょう。
という詩があります。
この詩はいったい誰のキモチをうたっているのだと思いますか?
@ 靴フェチのおやじ
A 足フェチのおやじ
B 中臣鎌足
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作者は山陽外史・頼襄。「日本楽府」より。ちなみにBを選んだ人は、「妖鹿」は「蘇我入鹿」のことを指していると考えたと思います。