平成25年6月16日(日)  目次へ  前回に戻る

 

あがるいの大ぬし

ふゑのとりのかこへの

うらヽヽと きヽ きよらや   (「おもろさうし」巻十三・820番)

「ああ、何言っとるんかわからんー!」

と言って、幕末・明治に来日した言語学者チェンバレンは「おもろ」の語釈を諦めたのだそうですが、じっくり読むとわかります。

故・外間守善先生によれば上のほぼひらがなの「おもろ」は、

東方の大主

日の鳥の佳声の

うらうらと聞き 清らや

と書くことができるそうです。(岩波文庫版「おもろさうし」)

と分かれば意味はすぐわかる。「東方の大主」「日の鳥」「清ら」といった何となくわかるけど沖縄で熟した詞が適当に訳されれば普通の日本語です。

 東の方からお見えになる大いなるおかたよ。(←朝の太陽のこと。「てだ」として尚王朝下では神格化される)

 (そのおかたの姿が見えるころには)日の鳥(←ニワトリのことだそうです)のすばらしい声が、

 ゆったりと聞こえる。美しいなあ。(←「清ら」は「ちゅら」)

ということでした。

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暑いんです。漢字読んでいると汗がぽたぽたと書物の上に落ち始める始末。しかも明日は平日・・・。「おもろ」でも読んで心清ら(ちむちゅら)になりましょーねー。

 

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