平成22年12月13日(月) 目次へ 前回に戻る
忙しいんで簡単にやります。
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王道真は鬼谷の柏台という少し高くなったところに住んでおりました。
この柏台からは
常有白雲出台中、遠望如百尺楼。
常に白雲の台中より出で、遠望するに百尺楼の如し。
いつも(朝になると)白い雲がしゅるしゅると高台から湧きだして、遠くから見ると百尺(30メートルぐらい)の塔のようであった。
30メートルぐらい、というのはそれほど高い感じはしないのですが、
道真常乗此雲遊戯山頂、暮帰。
道真常にこの雲に乗じて山頂に遊び戯れ、暮れに帰る。
王道真はいつもこの雲に乗り込むと、(雲を梯子のようにして)近くの山の頂きに登ってそこで遊び戯れ、夕方になると帰ってくるのだった。
毎日夕方になると、
雲亦斂入台内。
雲もまた台内に斂入す。
この雲もしゅるしゅると高台の中に納まってしまうのである。
うまく帰りそびれるとどうなるのだろうか。山の上だから夜は寒いのではないでしょうかね。
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「王氏神仙伝」より。唐末のことであろう。