イヤになってきますよね。
実はもう19日(日)の朝です。昨日はいつものとおり頭痛が出て早めに寝た。まだ頭痛がする。
今日のお話は唐のことです。
沁州の市内に
刻木僧
あり。
木を刻んで作られた僧の像
であるが、この木像、
手執一碗、自能行乞。碗中銭満、関鍵忽発、自然作声云布施。
手に一碗を執り、自らよく行乞す。碗中に銭満ちれば、関鍵たちまち発し、自然に声を作して「布施」と云う。
手には一のお碗を持っており、自動的に移動して物を乞うことができた。このお碗の中に銭を入れていっぱいにしてやると、どこかのカギが動くのであろう、自動的に声を出して「ふ・せ」(いただきまする)と言うのであった。
声を出すのは精妙ですね。
市人競観、欲其作声、施者日盈数千。
市人競いて観、その声を作すを欲し、施す者日に数千に盈(み)つ。
街のひとたちは競ってこの像を見て、その声を出させたがって、銭を施す者は毎日数千人に至った。
ついつい「銭」以外のもの、例えばゴミとかクズとかを入れてみるとどう反応するのか知りたいところですが、残念ながらその記述はない。
これは、
将作大匠楊務廉
技術局筆頭の楊務廉
が作ったのだということであった。
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唐・張鶩「朝野僉載」巻六より。
みなさんは、
@
この木像
A
この木像に「布施」と言わせたくて集ってきたひと
B
その市人の後ろで「何が起こっているんだ、おれにも教えろ」と怒鳴っているひと
のどれですかな。
え? どれでもない?
C 木像を造り操って背後で笑っている人間
だと? へー。ほんとにそう思っているのなら、そんな立派な方々がこのHPを観る必要はありませんよ、と思いますよ。